もうすぐ本格的な寒い冬が始まります。これからの時期は、私たち人間もちょっとしたことで病気になりやすいですが、わんちゃん達も例外ではありません。
特に寒さに弱い小型犬のわんちゃんは、お水を飲む量がいつもより減ったり、外でおしっこをしたがらなくなってしまい、膀胱炎を引き起こしがちです。
膀胱炎は、進行してしまうと結石などの深刻なトラブルを引き起こしてしまうので、飼い主さんができるだけ早くわんちゃんの異変に気がついてあげることが大切です。
そこで今回は、これからの季節に特に気をつけてあげたい膀胱炎について、症状や治療・予防方法をあわせて詳しくご紹介します。
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どのような病気?
膀胱炎とは、大腸菌などの細菌が膀胱に進入し炎症をおこしてしまう病気です。
実際には“尿路感染症”として扱われることが多く、腎臓および尿管におこる“上部尿路感染症”と、膀胱および尿道におこる“下部尿路感染症”の2つに大きく分類・診断されます。
一般的に膀胱炎をはじめとする下部尿路感染症では、発熱および食欲低下などの全身症状をともなうことは少ないですが、症状が進行し上部尿路感染症に進行すると腎臓にダメージがおきるため非常に危険です。
そのため、たかが膀胱炎とあなどるのではなく、わんちゃんの初期症状を見逃さないで可能な限り早く治療してあげることが大切です。
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膀胱炎になりやすいわんちゃん
一般的にメス犬の方が膀胱炎にかかりやすいことが知られています。メス犬はオス犬に比べて尿道が短く、おしっこをする時にお尻が地面に触れることが多いので、細菌に感染するリスクが高いためです。
またこれからの寒い季節においては、寒さに弱い小型犬のわんちゃん、免疫力の弱っている高齢のわんちゃんなどでも、膀胱炎の発生率が高くなるので注意が必要です。
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どのような症状?治療方法は?
○おしっこの回数が増えた
○おしっこをする時に痛がる
○おしっこの色がいつもと違う・血が混ざっている
このような症状がみられたら、膀胱炎を疑い動物病院を受診しましょう。
一般的な膀胱炎の治療は、抗生剤を2~3週間飲ませることによって行われます。症状が見られなくなっても体内に細菌は残っていることが多いので、自己判断でお薬を飲ませることをやめたりせず、きちんと最後まで根気よく飲ませてあげてください。
基礎疾患がみられる場合には、膀胱炎の治療だけではなく基礎疾患の治療も同時にきちんと行うことが大切となりますので、獣医さんの指示に従ってください。
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予防方法
膀胱炎を予防するためには、バランスのとれた食生活はもちろん、ペットシーツの交換などをこまめに行いわんちゃんの生活環境を清潔に保ち、日頃からおしっこの色や臭い・回数などにも気を配ることが大切です。
これからの寒い季節には、冷たいお水を飲むことを嫌がるわんちゃんも多いと思います。そのような場合には、ドライフードにぬるま湯を足したりウェットフードを混ぜるようにし、積極的に水分補給をしてあげるようにしましょう。
またお散歩に出かける際には、外との気温差にも気をつけるようにし、セーターを着せてあげたり室内ドッグランを利用するなどの工夫もポイントとなります。
小さい頃からの夢であった動物のお医者さんを本業としながら、主婦・フリーランスライターとして日々奮闘中。
女王様のような高齢ハスキー、食べることが大好きなビーグル、猫2匹と一緒に暮らしています。