今では愛玩犬として日本でも人気のあるヨークシャー・テリア。その生まれはどのようなものなのでしょう。
テリアの語源とは
テリアと言ったらヨークシャー・テリア以外にも、ウェルシュ・テリア、ブル・テリア、スコティッシュ・テリアなどが有名ですね。
「テリア」はラテン語で「大地」「地面」などという意味があります。
テリアは昔からネズミやモグラなどの小動物を巣穴に潜って狩りをしていたことから、この名前がつけられたと言われています。
それでは、ヨークシャー・テリアはどのようにして生まれたのでしょう。
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ヨークシャー・テリアは愛玩用ではなかった
イギリスにヨークシャー地方という、かつて鉱山で賑わった地域があります。
現在、鉱山は衰え工業地域として知られています。
その工業地域では工員の家屋をネズミが荒らすことが多く、ネズミを捕えるため19世紀ごろにヨークシャー・テリアは作出されたと言われています。
現在では愛らしい外見をしていますが、最初は間接狩猟犬だったのですね。
最初は「ブロークン・ヘアード・スコッチ・オア・ヨークシャー・テリア」と名付けられました。
「イギリスのヨークシャー州・スコットランド州の、ワイヤー・ヘアのテリア」という意味です。
今とは異なり、バリバリとした硬い毛質だったようですね。
交配を進めて犬種として安定していくうちに、美しい被毛になり貴族などの目にも止まるようになりました。
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動く宝石と呼ばれる所以は
ヨークシャー・テリアは「ヨーキー」とも呼ばれますが、「動く宝石」とも呼ばれています。
シルクのようなきれいな被毛が、成長するにつれて毛色がゴールドやシルバーなど7回ほど変化することからそう呼ばれています。
1~2歳ごろに被毛がだんだん長く伸びていき、スティールブルー(鋼青色)の色に変化します。
抜け毛がほとんどないことからも、長く真っ直ぐな被毛が特徴的ですよね。
7回ほど変化すると言いましたが、実際に変化するのは子犬のころから生後12ヶ月までです。
成犬になると被毛は落ち着くので、できるならば子犬のヨークシャー・テリアを飼って、「動く宝石」と呼ばれる所以を体験してみたいものです。
確かに子犬のころのヨークシャー・テリアは、成犬とはまるで犬種が違うかのようです。
成犬でも充分美しい被毛を感じることはできますから、お好みによってトリミングをしてあげるなどして下さい。
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さいごに
愛らしい顔つきと美しい被毛でお馴染みのヨークシャー・テリアですが、元々はネズミを捕る犬種でした。
今ではネズミを捕る必要はありませんが、意外と活発に動くのはここにルーツがあったのです。
ほとんど毎日ブラッシングかコーミングが必要な犬種なので手間はかかりますが、「動く宝石」なら仕方ありませんね!
山下暁久と申します。ワンちゃんだけではなく、動物全体が大好きです。
わくわく動物ランドやどうぶつ奇想天外をよく見ていました。
本当は動物行動学を専攻したかったのですが、理系の教科が壊滅的に不得意だったため、泣く泣く断念しました。
うそです。動物行動学が好きなのは本当です。関連書籍を楽しく読んでいます。