2011年3月11日に発生した東日本大震災において、たくさんのわんちゃん達が飼い主さんとはぐれてしまったり、一緒に非難することが出来なかったりしたことは記憶に新しいですね。
日本全国において、非常事態への日頃からの備えの大切さへの意識の高まりがみられますが、実際の災害発生時において、わんちゃん達を始めとするペット達への対応に遅れが見られてしまうのは事実です。
そこで今回は地震や洪水などをはじめとする非常事態に大切なわんちゃんと一緒にスムーズに非難できるよう準備しておきたい、“わんちゃん用の非常持ち出しバッグ”および日頃から気をつけておきたいことについて詳しくご説明します。
“わんちゃん用の非常持ち出しバッグ”3つの必需品
○普段食べ慣れているフード
わんちゃん達は基本的に数日間何も食べなくても命に別状はありませんが、最低数日分のドッグフードを入れておきましょう(市販されている一番小さいサイズの袋800gなど)。普段から食の細い子などであればなおさら、いつも食べ慣れているフードがあると安心です。ただし賞味期限は定期的に確認するようにし、常に新しい未開封のバッグを備えるようにしましょう。
○迷子札のついた首輪&リード
室内で飼われているわんちゃん達の中には、普段首輪などをつけていないことも多く見られます。そのため、飼い主さんの連絡先が記載された首輪およびリードの予備がバッグに入っていると大変便利です。
○ペットシーツ&ビニール袋
非難時においても、周りの方たちへの配慮の意味もこめて、愛犬の排泄物の処理はきちんとしたいものです。多めに用意しておくことが大切です。
また普段から薬を処方されている場合は、数週間分の薬の備えも忘れずに入れておくようにしましょう。
入っていると便利なもの
○ワクチン接種証明書などのコピー
○ノミ・ダニ・フィラリア予防薬
○折りたたみ式のペット用皿
○ペット用ボディータオル
○タオル&ブランケット
その他に個人的におすすめしたいのが、高栄養補助剤のチューブです。非常事態には食欲がなくなってしまうわんちゃん達も多いので、ジェル状の高栄養補助剤の備えがあると簡単にカロリー補給をしてあげることができ大変便利です。
普段から心がけておきたいこと
災害・非常時にわんちゃん達と同伴非難するため、また万が一はぐれてしまったりした際に困らないように、普段から心がけておきたいことがあります。
○マイクロチップ
首輪についている迷子札などは緊急時に外れてしまう可能性もありますので、マイクロチップの装着はとても大切です。ISO規格のマイクロチップを装着していれば、いかなるマイクロチップリーダーでも固体標識番号を読み取ることができ、飼い主さんの情報を探し出すことが可能です。
○クレートトレーニング
普段からクレートに慣れさせておくと大変便利です。ペット同伴可の避難所も増えているようですが、だからといってわんちゃん達が自由に歩きまわれる環境は非常事態においては限られてしまいます。クレートがわんちゃんにとって安心できる場所であることがとても大切です。
○ワクチン接種&ノミ・ダニ・フィラリア予防
災害時は、わんちゃん達の生活環境における衛生面での健康問題が発生しやすいです。そのため必要なワクチンをきちんと接種していること、また毎月のノミ・ダニおよびフィラリア予防をきちんと行っていることがとても大切です。
○ドアのサイン
非常時に様々な理由で家に残されてしまったわんちゃん達を救うために、窓やドアに“家の中にわんちゃんがいます”というサインをつけておくことをお勧めします。
さいごに
災害はいつ発生するか分かりません。非常事態に飼い主さんと一緒にいられることが、わんちゃんにとって何よりも安心できるポイントとなります。
家族の一員である大切なわんちゃん達と一緒にスムーズに非難できるよう、非常持ち出しバッグの中身を再確認し、わんちゃんのアイテムも忘れずに入れておくようにしましょう。
小さい頃からの夢であった動物のお医者さんを本業としながら、主婦・フリーランスライターとして日々奮闘中。
女王様のような高齢ハスキー、食べることが大好きなビーグル、猫2匹と一緒に暮らしています。