愛犬を抱っこしていると、癒されますよね。
愛犬も優しく飼い主さんに抱っこされると、愛情に満たされ安心感を覚えます。
しかし、愛犬をぬいぐるみのように扱ってしまうと、愛犬が主従関係を正しく認識できなくなってしまったり、飼い主さんの腕から愛犬がすり落ちけがをしたりしてしまいます。
こんな事態にならないためにはどうすればいいのでしょう?
今回の記事では、正しい抱き方と注意点をご説明します。
by フォト蔵, http://photozou.jp/
まず、どんな抱き方が間違っているのでしょうか?
● 間違った抱き方
1. 愛犬を縦に抱き、自分の肩に愛犬の前足がかかるような抱き方
2. 愛犬を横に抱き、自分の腕の上に愛犬の前足がかかるような抱き方
これらが間違っている理由をご説明します。
なんで間違っているの?
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愛犬を縦抱きにすると、愛犬のお尻を支えるようになります。これは、愛犬の腰に非常に負担を与える抱き方です。特に、コーギーやダックスなどは腰が弱く、ヘルニアなどになりやすい犬種ですので、とりわけ気をつけましょう。
また、この抱き方だと愛犬が何かの拍子に後ろ足を踏ん張って飛び降りようとすると、簡単に落っことしてしまう危険があります。ケガの防止のためにも、避けた方が良いです。
縦抱きは愛犬が飼い主の肩に前足を置いてしまうことがあります。この体勢は、愛犬が自分を「飼い主よりも上だ!」と勘違いしてしまいますので、しつけの面からみてもおすすめできません。
横抱きでも、愛犬の前足が飼い主の腕の上にかかるようなら、やはり愛犬は自分の方が飼い主よりも上に思ってしまいます。
※中型犬や大型犬は抱っこする機会は少ないかもしれませんが、注意点は同じです。
特に、シェパードやゴールデンレトリバーなどは腰の弱い犬種ですので、縦に抱えて腰を支えるような抱き方はNGです。
正しい抱き方って?
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正しい抱き方は、犬の大きさ・犬種・性格などによっても変わってきますが、基本的には犬が歩いているときと同じ体勢になるように抱きます。
つまり、犬の体を縦や斜めにするのではなく、飼い主さんからすると横(小脇)に俵のように抱えるか、前に横抱きしましょう。
小脇に抱えるように抱く場合、空いている方の手で首輪を持つなどして、愛犬が飛び降りないように支えてあげましょう。
前に横抱きにする場合(例.愛犬の顔が左側にくる場合)、愛犬の右前足の後ろから右手をまわし、指をひろげて愛犬の胸あたりを支えるようにし、左手で後ろ足の付け根あたりを支えるようにしてください。愛犬の大きさによって、左手は愛犬の顔の下から外側の体全体を包み込むような形で抱いてください。
イメージとしては、愛犬の体幹を支えるように意識してください。
正しい抱き方であっても、強く抑え過ぎたり強く握るなら愛犬も嫌がって吠えたり、暴れたりするでしょう。愛犬が嫌がるようなら、少し力を緩めてみてください。
愛犬が飛び降りようとするなら、無理やり抱き続けるのではなく愛犬がすり落ちてけがをしないように、すぐにしゃがみましょう。
柴犬を一匹、シェパードを2匹飼っていました。
警察犬訓練所でのしつけの指導も受け、犬のしつけや扱い方に関する記事を得意としています。