ペット保険への加入は本当に必要? 飼い主さんのお悩みを解決します!
2015/07/07 11:00更新
ペット保険は本当に必要?どのような条件があるの?といった飼い主さんのお悩みにお答えいたします!

ペットショップでわんちゃんを購入する際や動物病院を受診する際に、ペット保険への加入を勧められたが本当に加入する必要があるのか分からない、と悩んでいられる方も多いのではないでしょうか?
わんちゃん達の高齢化が進むなか、治療費の問題に妨げられることなく、大切なわんちゃん達に満足のいく医療を受けさせてあげたいですよね。
そこで、家族の一員であるわんちゃんを万が一の事態から守ってあげるために知っておきたいペット保険について、一般的な加入条件、加入する際の注意点をあわせて詳しくご紹介します。

 

by Jo Christian Oterhals, "Shakira's profile " https://www.flickr.com/photos/oter/8176730807

 

 

ペット保険って?

獣医療の発展および飼い主さんの意識の向上にともない、わんちゃん達の寿命は一昔前に比べ非常に長くなりました。
しかし実際には、高額な治療費という金銭面での壁が立ちふさがり、満足のいく十分な医療や手術を受けさせてあげることができなかった、という飼い主さんも少なくないようです。
その原因として、動物病院における治療費に対する公的な健康保険はないため、全額自己負担になっているという現状があげられます。
また獣医療おいて、診療額における上限の設定はなされていないため、それぞれの動物病院が自由に金額を設定することが出来るということも一因です。

大手ペット保険会社アニコムの統計によると、もしわんちゃんが骨折などで入院(7日間)・手術となった場合に必要な経費は約26万7840円と非常に高額です。そこで近年、わんちゃん達を対象とした様々なペット保険会社が台頭してきました。

 

by Hedgehog Fibres, "puppies 7 weeks " https://www.flickr.com/photos/29825916@N05/5760905069/

 

 

一般的な加入条件

多くのペット保険会社に共通する加入条件として、①わんちゃんが健康であること ②8~9歳未満であること の2つがあげられます。
長期治療および手術などを必要とし高額な医療費が予想される、糖尿病、クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)、悪性腫瘍などの病気を診断されてからの加入は、引き受けてもらうことができません。
同様に、わんちゃんのシニア期にあたる8~9歳以降は、上記の病気に加え、循環器系疾患などをふくむ様々な生活習慣病の発生が増えるため、加入を引き受けないまたは加入条件が非常に厳しくなっている(獣医師による診断書が必要など)ペット保険会社が多いようです。
つまりペット保険への加入は、わんちゃんが若く元気なうちに行わなければならないため、「本当に加入する必要があるのか?」と悩まれる飼い主さんが多いのです。

by Daniel Stockman, "Corgi Puppies 1 " https://www.flickr.com/photos/evocateur/6343277022/

 

 

加入する際の注意点

わんちゃんに適したペット保険を選ぶ際に最も注意したいポイントは、“補償されない病気”についてです。
わんちゃんが純血種または純血種同士のミックスである場合、その犬種によくみられる病気が分かっています。例えばチワワであれば膝蓋骨脱臼、気管虚脱、プードルであればアジソン病(副腎皮質機能低下症)、ミニチュアダックスであれば椎間板ヘルニアなどがあげられます。
つまり、わんちゃんの犬種に特有な病気を前もって調べ、万が一病気になってしまった際にきちんと補償されるペット保険会社を選ぶことがとても大切です。
また全国全ての動物病院を対象となっていても、動物病院によってはペット保険を受け付けていないために窓口での清算ができないことがあります。そのような場合には、飼い主さんが一度全額自己負担をした後に、ペット保険会社への請求を行わなければいけないので注意が必要です。

 

 

さいごに

ペット保険に加入する最大のメリットは、家族の一員であるわんちゃんがある日突然病気になってしまったときに迷わず病院に連れて行ける、ということでしょう。
大切なわんちゃんを守るためにも、どのペット保険が一番合っているかを一度検討してみてはいかがでしょうか。

 

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【獣医師】vet☆sakura

小さい頃からの夢であった動物のお医者さんを本業としながら、主婦・フリーランスライターとして日々奮闘中。

女王様のような高齢ハスキー、食べることが大好きなビーグル、猫2匹と一緒に暮らしています。