ペット大国といわれるアメリカ、さぞかしペットと暮らしやすい環境が整っているのだろうと思われがちかもしれません。しかし実際は、ペット可の賃貸物件は年々減っており、ペットと一緒に暮らせる家を借りるのはかなり大変です。
日本とそれほど条件は変わらない、もしかしたら日本よりも厳しい、ペットと暮らせるアメリカ貸住宅事情についてご紹介します。
アメリカにおけるペット可賃貸物件
by Graystock, "Toby and Sweet Willie Dog Bark Park Inn" http://commons.wikimedia.org/wiki/File%3AToby_and_Sweet_Willie_Dog_Bark_Park_Inn.JPG
アメリカでペットと一緒に暮らせる賃貸物件を探すのは、日本と同様大変です。実際に、犬2匹に加え猫もいると、自分達の条件に見合う物件はなかなか見つかりません。
治安や学区が良い地域では、家賃ももちろん高くなり、ペット飼育に対する条件も厳しくなる傾向があります。
アパートメントやタウンハウスなどの集合住宅では、サイズ、頭数、種類に制限がある場合が多くみられ、また日本でいわゆる敷金にあたるセキュリティーデポジットに加え、ペットデポジットとして数百ドル(数万円程度)を一匹ごとに支払わなければいけない場合が多いです。加えて、地域や大家さんによっては、毎月ペット家賃を課するところもあるそうです。
さらに、退去する際には、特別に家中のカーペットを専門業者さんに頼んでクリーニングする事などが義務付けられています。
なぜそこまで厳しいのか?
by Matt Wiebe, "sad pug" https://flic.kr/p/o8CeFn
アメリカでペットと暮らせる賃貸物件が年々減っている一番の理由は、やはり無責任な飼い主さんが多いからだと思われます。
無駄吠えなどの鳴き声や脱走などによるご近所問題だけではなく、フローリングやカーペットを始めとする家へのダメージは目に余るものがあります。
また実際に庭が犬の排泄物まみれになったまま退去していく人達も少なくはありません。
セキュリティーデポジットやペットデポジットだけでは補えない程のダメージがある場合、補修代は大家さんの負担になることが多く、大家さんにとってペットを飼う人に家を貸すことは非常にリスクがあります。
そのため特にアメリカ都市部においては、ペットと暮らせる賃貸物件における条件は日本と同じくらい厳しくなっています。
条件は違うとはいえ、日本でもアメリカでも、賃貸物件を利用する際に気遣わなくてはならないことは同じ。
大家さんや近隣住民に迷惑をかけず、飼い主としてのルールをきちんと守り、家族の一員であるペットと一緒に気持ちよく生活したいですね。
(記事冒頭写真:by Uriah Welcome, "Our new house!" https://flic.kr/p/5o8c4T)
小さい頃からの夢であった動物のお医者さんを本業としながら、主婦・フリーランスライターとして日々奮闘中。
女王様のような高齢ハスキー、食べることが大好きなビーグル、猫2匹と一緒に暮らしています。