ヨークシャー・テリアのかかりやすい病気とその治療や予防法 –水頭症と椎間板ヘルニア-
2015/09/09 11:00更新
ヨークシャー・テリアのかかりやすい病気として、水頭症と椎間板ヘルニアがあります。その病気の症状や治療法、予防法をご紹介します。

 どことなく気品があり優雅で、それでいて活発なヨークシャー・テリア。
 そのヨークシャー・テリアのかかりやすい水頭症と椎間板ヘルニアについて、一緒に見ていきましょう。
 できるだけ長生きしてもらうためにも、事前に情報を知っておくことが重要です。

 

水頭症とは

 水頭症とは、読んで分かるように頭の中に水が過剰に溜まる病気です。
 脳脊髄液という脳や脊髄を循環している液体があるのですが、水頭症はその脳脊髄液が増えて脳を圧迫している状態を指します。
 発祥するのは主に小型犬で、頭がドーム状に膨らみます。
 眼が下方向に向く外腹側斜視、歩行の異常、緩慢な動作、異常な興奮などが症状として挙げられます。

by pixabay, https://pixabay.com/ja/

 

予防は困難 早期発見・治療を

 水頭症は残念ながら予防が難しい病気です。
 上述した以外にも、しつけをしても憶えない・ぼんやりしている時間が多い・食欲不振や過食・ものにぶつかるなど視力障害など、水頭症に関係する症状を早めに発見しましょう。
 治療は症状の緩和・軽減を目的として投薬が中心に行われます。
 脳と腹腔をバイパス手術することもあります。

by pixabay, https://pixabay.com/ja/

 

椎間板ヘルニアとは

 ヨークシャー・テリアは、椎間板ヘルニアにもかかりやすい犬種です。
 これは人間もかかりますのでご存知の方も多いと思います。
 椎間板とは、背骨の間にあるクッションのようなもので、それが変形してしまうと椎間板ヘルニアになってしまいます。
 犬の場合は、ほとんどが背中から腰にかけて発生します。
 症状としては、足を引きずるなど歩き方がおかしい・散歩や運動を嫌がる・後ろ足の痛みや麻痺などがあります。

by pixabay, https://pixabay.com/ja/

 

肥満防止や環境を整えましょう

 まずは栄養管理をきちんと行い、肥満防止に努めましょう。
 標準より重い体重では椎間板に多大な負担がかかってしまうためです。
 運動も適度にさせるのも大切ですが、激しい運動は厳禁です。
 椎間板はクッションの役割を果たすので頑丈ですが、高いところからの落下や壁への衝突など強い力が加わると負担がかかります。
 室内がフローリングなら、勢いがつかないようカーペットを敷くなど対策をしましょう。
 ヨークシャー・テリアは寒さに弱いため、カーペットを敷くことは二重に必要となります。

 

さいごに

 水頭症はきちんと病気と向き合う覚悟が必要になりますが、椎間板ヘルニアは予防により防ぐことができそうです。
 賢くてかわいい犬ですし、長く家族として一緒に過ごせるよう大切に育てましょう。

B5ce9655030ae6e653db594486d7ee22
山下暁久

山下暁久と申します。ワンちゃんだけではなく、動物全体が大好きです。

わくわく動物ランドやどうぶつ奇想天外をよく見ていました。

本当は動物行動学を専攻したかったのですが、理系の教科が壊滅的に不得意だったため、泣く泣く断念しました。

うそです。動物行動学が好きなのは本当です。関連書籍を楽しく読んでいます。